お相撲さんが普段食べているものって何?と聞かれたときにほとんどの人が「ちゃんこ鍋」と答えるでしょう。
それくらい、”お相撲さん=ちゃんこ鍋” とか ”相撲部屋=ちゃんこ鍋” といったイメージが定着しています。
ではなぜ、お相撲さんはちゃんこ鍋を食べるのでしょうか?そこにはどんな理由があるのでしょうか?
じつは・・・そこには、納得のいく理由があるのでした!
お相撲さんがちゃんこ鍋を食べる納得の理由とは?
お相撲さんがちゃんこ鍋を食べる理由。それは、「一度に大量に調理ができるから」なのです!
お相撲さんは人一倍ご飯を食べます。そこには食べて身体を大きくするという理由も含まれています。昔のことですが、もともと食が細く入門してきた新米力士は、吐きながらでもご飯を食べたそうです。
そして一般的な相撲部屋には5人~10人くらいのお相撲さんが所属しています。多いところだと20人くらい。
想像してみてください。たくさん食べるお相撲さんが10人も集まったら・・・
かなりの量の料理が必要になります!
相撲部屋で料理を担当しているのは稽古もしなければならない入門仕立ての新米力士か幕下以下の人です。
彼らが3人から4人のグループで調理するのですが、普通に数種類のおかずを作っていたら、とてもじゃないけど間に合いません。
なので、一度にたくさんの量を作ることができる鍋料理が相撲部屋では多く食べられているのです。
そして、その他にもお相撲さんがちゃんこ鍋が食べる理由はあります。
まず、「野菜をたくさん食べることができるから」です。
お相撲さんはケガや病気に負けない丈夫な体を作るため、肉や魚だけでなく、野菜もたくさん採らなければなりません。
ちゃんこ鍋は野菜にスープの味が染み込んでいるので、野菜がモリモリ食べられます。
そのような場合食べやすいように、ちゃんこ鍋にケチャップをかけたりして味を整えるそうです。
そしてちゃんこ鍋は加熱しているため「食中毒の防止」に繋がるからといった理由や一度に調理することにより「光熱費が節約できる」といった理由もあるのです。
以上のように
・一度に大量に調理ができる
・野菜をたくさん食べることができる
・食中毒の防止
・光熱費の節約
といった4つの理由から、相撲部屋ではちゃんこ鍋が多く食べられるのでした。
毎日食べて飽きないのか?
このように相撲部屋では毎日のようにちゃんこ鍋が食べられているのですが、「お相撲さんたちは同じものばかり食べてて飽きてしまわないのか?」と思われますよね?
じつは、相撲部屋でだされるちゃんこ鍋は、飽きがこないように、味付けを変えて作られることが多いんです。
基本は塩味・しょうゆ味といった味付けで作られますが、みそ味やキムチを入れたチゲ鍋風、ごま油を加えた中華風などがあります。
使われる具材は白菜、きのこ、厚揚げといった定番のものから、切り餅、こんにゃく、ごぼうといったものまで、ちゃんと栄養が採れるようになんでも入れます。
もちろん肉類は、鶏、そして豚肉を使いますが、実はかつては「豚や牛といった肉はちゃんこ鍋に入れてはいけない」という習慣がありました。
その理由はとしてこれらの動物は「四つん這いになる」(相撲はもちろん手をついてはいけません)からというものでした。縁起を担いでいたんですね。
今ではそのような縁起を担ぐこともなくなり、豚・牛も食べられています。
まとめ
相撲部屋によりちゃんこ鍋の味・具材といった方向性はことなります。なので一口にちゃんこ鍋と言っても部屋ごとに、特徴のある鍋になっています。
お相撲さんを辞めた元力士が引退後に「ちゃんこ鍋」のお店をかまえることが多いのは、各部屋の独特の鍋を作ることができるからといった理由もあるんです。
いろいろなちゃんこ鍋屋さんを巡り、いろいろな味のちゃんこを食べてみたいですね!